WEBサイトのリリース、遅れてませんか?
「ホームページ制作に時間がかかり過ぎてしまい、制作スケジュールに大きな遅延が生じている」
こんな声はウェブ制作にはつきもの。
原因が制作会社の対応やクオリティの低さにある場合は問題ですが、もし発注側の企業の「こだわりすぎ」で遅れている場合はもったいないです。
なぜなら、ウェブサイトは作っている途中よりも「リリース後」が大事だから。
完璧を追究しすぎたり、社内で検討しすぎたり、社長の鶴の一声で方向性を逆転させたりと、発注側で二転三転することも多いのがウェブ制作。
それもこれも「リリースするのに恥ずかしいサイトは出したくない」「どうせやるならば効果が出せるものを」という思いからだったりするのですが、場合によってはそのこだわりが大きな誤りにもなり得るんですね。
「とりあえずリリース」という決断が大事
ビジネスの形態や市場によっては難しい場合もあるかもしれませんが、ホームページは「とりあえずリリース」という概念が大事です。
なぜなら、制作よりも「リリース後」が圧倒的に大切だから。
では、リリース後って何がそんなに大事なのでしょうか。
ちょっとポイントを見てみましょう。
ウェブサイトの公開後にやること
ホームページを公開したあとにやることを挙げていきますね。
①デザイン修正
デザインの修正が発生します。リリースしてから改めてサイトを見ると、ボタンやバナーをもっと目立たせる必要があったり、逆に色を抑えたりといった修正が出てきます。これは、問合せの状態や社内外の感想などから出てくる修正です。
②テキスト修正
デザイン同様、掲載されているテキストについても修正は出てくるものです。「こういった言い回しのほうがいい」「この説明はわかりにくい」など。リリース前に何度も見ていた箇所でも、やっぱり修正は出てくるんです。
③コンテンツのブラッシュアップ
コンテンツ自体のブラッシュアップも出てきます。もっと魅力的な演出や企画に見せるための修正です。
④SEO対策
検索順位が上にあがるかどうかは、リリースしてしばらくしないとわかりません。競合サイトがどれだけ強いかにも左右されるからです。もしSEO対策を打っている場合は。継続的な調整が日々必要です。
⑤保守管理
突然サーバーダウンや、セキュリティの向上など、リリース後に対応することも多いです。常時SSL化(https化)はさすがにリリース前に行いますが、ワードプレスの場合はプラグインの抜き差しや更新対応なども出てきます。
なぜサイト公開後にやることが出てくるのか?
ここまで読んだ方は、こう思うかもしれません。
「デザインやテキスト、コンテンツもリリース前に散々チェックしているんでしょう?」
「公開後にこんなに修正や調整が出るのは、そもそも制作の質が低いとかそういうことじゃないの?」
ところが、どんなに完璧だと思われるデザインやテキストでも、必ず修正は出てくるんです。
その理由を「6つ」挙げてみますね。
①問合せの状況
あきからに問合せが少ない場合は「ウェブサイト全体に問題があるのでは?」あるいは「問合せフォームに問題があるのでは?」などの懸念が出てきます。
②データ分析の結果
現在はGoogleが提供するアナリティクス、そしてサイト内のエラーなども通達してくれるサーチコンソールなどのツールから、ホームページへの訪問者数や滞在時間がを即座にサイト分析可能です。分析の数値が思わしくない場合「TOPページの直帰率が高いのはデザインがわかりにくいからでは?」などの修正案が出てくるんですね。
③SEOの状況
想定よりも検索順位が上にいかない、というSEO対策に関する調整が必要な場合も。実力のない会社と良くないSEO契約を結んでしまった場合などは、トラブルシューティングが発生ともなります。
④インデックス
作成した記事やページはGoogleにインデックスされないと、検索結果に一生出てきません。速くリリースすることで、そのインデックスの可否がわかり、インデックスされない場合は「このページは問題ありう」とわかるので、すぐに対応に当たることができます。
⑤社内外の評判
社内外の声から、ハッとさせられる意見が出ることもあります。サイト制作に携わっていなかった人たちは客観性があるため、鋭い意見や素直な見解が聴けたりするんですね。
⑥自身の客観性
サイトリリース直後は客観視できなかったけれど、1週間〜2週間、それ以上経過してくるとサイトのマイナス点が浮き彫りになって見えてくるのは珍しいことではありません。
「リリースした」という区切りは想像以上に大きい
「リリースされた」という事実は想像以上にさまざまな見方や意見を引っ張ってきてくれます。
だからこそ、いつまでもリリース前にこねくり回すことをせず、ウェブサイトは速くリリースするに限るんですね。
リリースすることでサイトの欠点が次々と明らかになり、そこに修正を重ねてブラッシュアップしていくのがホームページ。
なので、業者検討や制作過程に時間をかけてしまうのはわかるのですが、世の中的にはリリースされてないサイトなど価値はないので「こだわりすぎ」には要注意です。
どうせ最初は集客できない
ウェブサイトはリリースがゴールと勘違いしがちですが、リリース時が「全ての始まり」です。
しかも、スタート時点では全く集客ができません。
ホームページとはいわば「お店」ですから、チラシや広告を打たないと客がやってくるわけもないんですね。
つまり「お店=ホームページ」は、完成しただけではただの「箱」。
その箱にいつまでも時間をかけるのが、いかに非生産的か想像がつくと思います。
リリースは早く、育成にこそ時間をかける意味がここにあるんですね。https://cagpro.net/post/tips/release/
Google対策としても早めにリリースを
WEBサイトの「早めリリース」については、Google対策としても有効です。
詳しくは『書いた記事がWEBに出てこない?「インデックス」を知ろう』にて解説していますが「Google=検索エンジン」は、公開間もないホームページをすぐに認めてはくれません。すなわち「検索結果上は優遇しない」というか「普通以下」の扱いとなるんですね。
このGoogleによる検証期間は2-3ヶ月かかるのは普通とも言われているんです。
では集客はどうするの?
集客で最も手が出しやすく、また効果事例もあるのが、SNSの施策と検索連動のWEB広告でしょう。
WEBの制作やリリースよりも遥かに大事な「客を集める」「世の中に見てもらうようにする」ための施策です。
制作完了をゴールにせず、そこをスタートにすることで俯瞰的にWEB制作を見ることができるようになります。
もし会社内でWEB担当など広報関係の担当になったら。
制作ですべてのパワーや時間や使い切らないよう、気をつけてみてください。