「集客」をごまかすウェブ会社の常套句
今回は「集客の話をはぐらかすウェブ制作会社」についてです。企業のWEB担当者さん、経営者さんは覚えておいてください。
ホームページの制作やブランディング、マーケティングの発注となると、発注側の企業にとってはわからないことが多すぎてつい「自称プロ」の言うことを鵜呑みにしがちです。
ここでよくある「トラップ」が、制作会社が「ウェブサイトを作れること」と「客を集めること」を、ゴチャ混ぜにして客に説明をすること。意図的に、です。
決して「うちにサイトづくりを任せてくれれば集客ができます」とは言いません。しかし、そのような勘違いをさせる説明を織り交ぜてきます。
「認知度の向上に貢献するだけなく…」
「集客効果への期待ももちろんですが…」
「集客基盤が整ってくると思います」
これらはいわば常套句。
企業のWEB担当者さん、経営者さん。気をつけてください。上記の発言をよく見ていただくとわかりますが、彼らは何か言っているようで何も言ってませんね。
制作会社=集客のプロではない
ホームページを作るのが得意なデザイナーやエンジニアや営業やディレクターが「イコール集客のプロか」と言われると、答えは「完全にNO」。
彼らはモノづくりは得意ですが、企業の売上を上げることに関しては素人と言っても良いでしょう。
その証拠に、デザインなどの「責任を問われない・素人が口を出せない」ジャンルに関しては饒舌でありながら、そのデザインが「どんな売上をもたらすのか」といった最も重要な部分は語りません。その話題は上手に避けています。これはWEBデザインにこだわるのは意味ない、という話にも通じてきます。
WEB集客において重要な主役であるホームページを、そのような「集客の素人」が作ることは良いことなのでしょうか。
良くないですね。
制作会社のあるある常套句とは?
契約の段階で「売上や集客に関しては確証も責任も持てないので、うちは作って終わりです」と言ってくれればいいのですが、それを言ってしまっては商売は成り立たないと彼らは思っています。
そこで、一時ホームページ制作会社の間で大流行したのが、あえて逆説の「当社は作って終わりではない」という謳い文句でした。いまだにそういう会社や営業トークのパターンはあります。
しかしこういう会社ほど、自社にマーケティングのプロを抱えていなかったり、ブログでのSEOだけ実績あるだけ、というお粗末な状態だったり。「作って終わりではない」の意味が「ホームページの保守管理」だったりするんですね。それでは、継続的な運用契約へと結びつけているだけ。気をつけてください。
こういった背景を知っておき、客側としては「どう作って終わりではないの?」をストレートにツッコんでおくのはマストであるのは言うまでもありません。
集客ほど難しいものはない
仕様や挙動が約束されるシステムなどの発注とは異なり、「集客」というのは目的到達のための手段や正解が実に不明瞭なジャンル。
集客さえうまくいけば倒産しない会社やサービスばかりなのですから、いかに「集客」とは結果が出にくい、難解極まりない、そしてギャンブル性さえも高いものであるかがわかると思います。
いっそ集客については「やってみないとわからない」「うまくいかないことのほうが全然多い」とお客さんに伝える会社が信用できる。なぜなら、集客とは、プロに言わせてもそのとおりだから。ここを曖昧にしたり、うまくいく約束的なことをしたり、期待させるほうが罪作りなんです。
もし、御社が誠実な制作会社と組んで、時間をかけて集客に取り組みたいと考えているならば、安易に「うまくいく」風を匂わせる会社は警戒したほうがいいでしょう。「ペルソナ」だけ熱く語る業者は素人ですから、これも要注意。
集客というのはかるく口約できるほど、甘くないんですね。