素人にはわからないのが「デザイン」

「デザイン」と言うと素人にはわからず、ちょっとプロに本格的な提案をされると「すごい…」と思考停止になってしまうシロモノ。

発注側としてはデザインをどう評価していいのか、幾らくらい払うのは妥当なのか、困ってしまうところですよね。

思考停止ついでに、無駄なデザインコンペで最も見積額が高い会社をあえて選んで過度に期待してしまったり、「これで我が社のイメージも生まれ変わる!」なんてありえない夢を見ることがないように気をつけてください。意味のないブランディングに金を払うな、というのを忘れずに。

そんなウェブデザインですが、あんまりこだわっても意味がありません。

デザインもブランディングも「見た目」だけの話。うんちくをこじつけたり「想い」とやらを込めることは勝手ですが、消費者にとっては良い意味で「ほどほど」であれば文句ないのです。

いっとき、デザイン業界だけで盛り上がった「アイソメトリック」のウェブデザインも、一般ユーザーから見たら「フツーのイラスト」と流されている可能性も決して低くないでしょう。

では、会社を成長させる、売上を伸ばすには、何をすればいいのか?

それは「2つ」です。

売上を本当に伸ばしたいなら①「サービスに注力」

自社サービスについて会議する人たち

本当に売上を伸ばすならば、デザインやブランディングにではなく「サービス内容に注力」してください。サービス=御社のメイン業務です。そこに投資しましょう。

自社のサービスの質を上げる。現在ある課題を曖昧にせず、自社のクオリティを限界まで高める。

現代は見た目で物事は決まらず「評判」で決まる時代。私たちは食べログで店を選ぶときにロゴマークや店の外観、ウェブサイトのデザインでは判断していませんね。また、会社と取引するときはその会社の「実績」を見ます。見てくれはほどほどでも光るサービスがあれば、決して落選にはしないはず。

良いサービスは誰かが称賛しており、それがSNSや口コミサイト、ECサイトでのレビューで確認できます。反対に、悪いサービスは火の車となる。

見た目だけを整えても、実力が伴っていなければ即座に消費者に裁かれ、その店は閉店し、会社は倒産するのです。

売上を本当に伸ばしたいなら②「宣伝に注力」

宣伝計画を練る人

本当に売上を伸ばすならば、デザインやブランディングにではなく「宣伝活動に注力」してください。

デザインやブランディングに夢を託しても、会社を成長させる売上には繋がりません。見てくれが悪い、うさんくさいというのは論外ですが、こだわりすぎても利益を生むことはないのです。

よくブランディングのコンサルなどが言う「ターゲットがブランドへのロイヤリティ(帰属意識)を持つ」ということも幻想です。そうそう甘くありませんし、人間はそもそも気まぐれで、ブランドに帰属意識を持つほど惚れ込むのは、いたとしてもわずかな人たち。そのわずかな人たちは、会社の売上を当然支えてはくれません。むしろ狙うべきは多数のライトユーザーなんですね。

そのために必要なのがSEO対策やSNS、もっとストレートに集客できるウェブ広告など。商売によってはチラシを刷るのもありですね。そういった、ターゲットに直球で届ける正攻法のやり方で「直接」顧客を取りにいく。

そして、それら宣伝に本腰を入れても成功までは時間はかかるし、なかなか集客できないのが現実です。その厳しい現実に、会社の体力が持つまで戦い続ける。

現実から目をそらさない

営業施策に則り貼られた付箋

WEBサイトや無駄なパンフレットをオシャレに作って「この指止まれ」で客が来るほど甘くない。

WEBデザインは「プロセスのひとつ」「どんどん変更していくもの」「こだわりすぎても意味ない」そして「予算を使いすぎない」と理解しましょう。

デザイン会社、ブランディング会社は御社の売上を上げることはできないのです。なんだかんだ「らしい理論」を立てながらも、結局は「納品して終了」「あとは頑張ってください」なのですから。

そういった「作るだけのプロ」はいたほうが便利なので存在価値こそありますが「当社は作るだけです、納品後の売上については知りません」ということを客に伝えずに、あたかも売上が上がるかのように、納品後も支えるかのようにふんわり期待をもたせる手段が横行しています。

企業のウェブ担当者の方、代表、そのほかホームページの発注に携わる方はご注意ください。

デザインでごまかそうとしないで、現実から目をそらさず「自社サービスの質」そして「マーケティング」に注力するのが懸命です。