サイトの「表示速度」ナメてない?
御社のパソコンのホームページ、そしてスマホサイトは一瞬で表示されるでしょうか?
読み込みに若干の時間がかかっているとしたら、多くのビジネスチャンスを取り逃がし続けていることになります。こうしている今も。
「サイトの表示速度なんて、そこそこあればいい」
「大事なのはサイトの内容」
こんなふうに考えているならば、すぐに改めて。
Googleも公式の声明を出しているほど(後述)サイトの読み込み速度は超重要事項。
本来獲得できるはずだったビジネスの稼ぎを減らさないためにも、ここはひとつ1クリック検証(後述)をしておきましょう。
パソコンサイト、スマホサイト双方の読み込み最適化を
例えば、サイトの読み込みついて、よくあるのが「パソコンサイトの表示はまあまあ速いが、スマホサイトは遅い」というパターン。
自分でサイトを確認するときは、自分のパソコンからPC用サイトを見ることが多いので、スマホサイトがおざなりになるんですね。スマホサイトがなぜだか軽視されることって、意外とよくあるんです。
もし自分がネットショッピングしているときに、次の画面に行こうしたらなかなか読み込まない時って「ああ、まどろっこしいなあ」となりますよね。それは、ネットの検索結果からホームページに入るときも同じ。ユーザーのイライラはサクッと沸点に達します。
ネットサーフィン中は、1秒でも長く感じる現代人にとって「表示速度」はそのサイトを見るか見ないかの大きな判断材料。
「遅い=このあとも何回も待たされたくない」「自分の時間を奪われたくない」という心理が働きます。
もちろん、パソコンサイトの読み込みが遅いのも減点対象であり、Googleの検索順位から脱落する要因のひとつになってきます。
Googleのウェブマスター向けガイドラインでも
Google広告が公開している「ウェブマスター向けガイドライン」にて、下記が書かれています。
ページの読み込み時間を最適化します。表示の速いサイトはユーザーの満足度を高め、ウェブ全体の質を向上させます(特にインターネット接続速度が遅い場合)。PageSpeed Insights や Webpagetest.org などのツールを使用してページの読み込み速度をテストすることをおすすめします。
「ウェブマスター向けガイドライン」は検索結果でより良い順位表示を果たせるよう、Googleが公開している文書です。
Googleが公式に警鐘を鳴らす
上記の他にも、Googleが読み込み速度についてところどころで注意喚起をしているんです。
Googleの公式ページ『think with Google』からも引用してみましょう。
ウェブサイトの読み込み速度が1秒から5秒に増加すると、モバイルサイトの訪問者の90%が離脱する
同じくGoogle発のこちらの記事でも、
モバイルサイトの読み込みに3秒以上かかると、訪問者の53%が離脱する
以上の他にも、Googleはtwitter等でも随時注意喚起を出しています。
それだけ、表示の遅いホームページが世界中に散乱しているのでしょう。
現状の「直帰率」をチェック
自社サイトの読み込みを計測する前に、まずはサイトの「直帰率」を調べましょう。
これはGoogleアナリティクスですぐにわかります。アナリティクス画面内の左側のメニューで「ユーザー」→「概要」と進みましょう。
さまざまなデータが表示されますが、その中で「直帰率」を見つけてください。直帰率の数字は高いほどダメです。
つまり「直帰率100%」は最悪。100%のユーザーが直帰=ページを見ないで速攻引き返している、という意味になります。50%だって、二人に一人はせっかく御社のサイトに来たので直帰しているということ。
ここでまず現状を知りましょう。そしてこの直帰率は、本記事のテーマである「サイトの表示速度」で改善が見込めるんです。
Google公式「読み込み速度チェック」
Googleが公式かつ無料で提供している『ページスピードインサイト(Page Speed Insights)』。
ここにURLを入れて1クリックするだけで、自分のサイトの表示速度をチェックできます。
Google公式『Page Speed Insights』はこちら。
《要注意》必ずスマホサイトも確認
この「Page Speed Insights」を使う時に注意なのが「パソコンサイトの表示速度だけ見て安心して終了」すること。
パソコンサイトはたいがい読み込みは速いので、問題の「モバイルサイト」をきちんとチェックしましょう。PCサイトに比べて大きな開きはありませんか?
さまざまな表示速度の解決法
GoogleのPage Speed Insightsでは、具体的な問題点を提示してくれます。
例えば以下のようなもの。
①次世代フォーマットでの画像の配信
一般的に PNG や JPEG より圧縮率が高いWebPやAVIF といった画像形式は、ダウンロード時間やデータ消費量が抑えられます。
②適切なサイズの画像
現在試用されている画像サイズと、減らせるデータ量を教えてくれます。
③JavaScript の最小化・使用していない CSS の削減
ソースコードを最適化することで、ネットワークの通信量を減らすことが可能です。
④サーバーの応答時間の調整
例えばワードプレスでプラグインを使い過ぎたり、圧縮できるプラグインを使ってなかったりするとサーバーの応答が長くなってしまいます。
⑤画像要素で width と height が明示的に指定されていない
画像要素で幅と高さを明示的に設定すると、レイアウトの移動を減らすことができ、表示速度に貢献します。
表示速度の改善はPage Speed Insightsの診断結果で
読み込み速度に問題が見られた場合、すぐにPage Speed Insightsの改善案に着手します。しかし、専門的な領域ですので、必ず詳しい人やウェブの制作会社に相談するのがおすすめです。
実際に改善に着手しても、1日2日で出来るものではないのがほとんど。そのため、少しづつ進めるのがポイントです。
「とりあえずサイトは表示されているし、訪問者もいるからいいか」と、良いところだけ見ようとせず、その裏で「膨大な数にユーザー=問合せを取り逃がしている」という認識を持ちましょう。
そして、自身の携帯電話では表示が早くとも安心はしない。それは端末がサイトを記憶していて表示が速かったり、たまたま閲覧環境が良いだけというのがよくあるパターンです。
「Page Speed Insights」の読み込みのスコアが低い場合は、とにかくこのツールを指標の核として、ブラさずにおきましょう。