普通のことを大げさに言う提案書を見抜こう
ホームページ制作やパンフレット制作において、いったいどんな「企画」で進めるのかは非常に重要です。
コンセプト=企画が決まらなければ、デザインも文言も決定できず前に進むことができないからなんですね。
また重要だからこそ気をつけたいのは、WEB制作会社が持ってくる「企画」「提案書」。結構これは「普通のことをさも素晴らしく言っている」ことは多いものなんです。
例えばよくあるのが…
ウェブサイトや会社案内等の制作で「キービジュアル(メインとなるデザインの素材)」なる大層なものを決める際。こんなプレゼンはよくあります。
「テーマは”つなぐ”です。御社と顧客、御社と社会、御社とビジネスパートナー、ひいては御社とステークホルダーを”つなぐ”象徴として、エレメントに◯◯◯を定めます」
こんなプレゼン、
「つなぐ」といったふんわりした、そして無難なワード。
「エレメント」という一見わからない単語で、客を軽めに魔法にかける手法。
「つなぐ」という「エレメント(象徴)」として、
・リボン
・握手している手
・輪っか
などが提案されます。いかがでしょう、大げさな提案書でなく、本記事のように普通に語ると、いかに「どうでもいい」ことがわかるのではないでしょうか。
そのアイディアは出尽くしている
あなたも、過去に企業用のパンフレットやホームページで「握手している手」「リボン」などのイメージを目にしたことはあるはず。
いや、当たり前すぎるデザインだけに記憶にも残ってないかもしれません。
しかし「WEB制作の打合せ」「ブランドイメージの策定」などという大げさで、且つこういった企画からは縁遠い発注側の顧客は「う〜ん、なるほどね」などと納得してしまうことも多々。そして「ブランディング料金」などという曖昧な項目で高額な料金を払ってしまう。
冷静に見たら「リボン・握手・輪っか」のデザインなんて、掃いて捨てるほど世の中にあるのに、です。
現実では、そんな「エレメント」に「つなぐ」なんてテーマを託したところで誰も気づきませんし、売上が上がるわけでも、集客効果の特効薬になるわけでもありません。
大げさな企画書、やたら細かい提案書にだまされぬようにしてください。
普通のことを大げさに言う提案書を見抜こう
こういった、ホームページ制作会社やパンフレット制作会社、ブランディングの企画会社がよく使う「提案」が盛り上がるのは、その打合せに参加したWEB担当者や上層部の間だけで、社員やユーザーが心揺さぶられることはまずありません。現にあなたが、そういったもので感動したり関心したことがないように。
WEBデザインや意味のないブランディング企画とやらに大枚をはたく前に「果たして本当にそのイメージが自社を宣伝するにおいて意味があるのか?」を冷静に見つめてください。一番良いのは、提案されたその場では容易にOKを出さず、もう一度その高い見積書を見て、後で落ち着いてから契約の可否を返答すること。
打合せの場でありふれたものを有難がっていたなら、それは踊らされているということです。
デザインの提案やブランディングの企画をプレゼンで受ける場合は、舞い上がらず受け止めるのがポイント。モノづくりで最も大切なのはその前段にある「要件定義」なのですから。