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4月1日 05:54

「企業価値を高める?」意味わかりませんね。

大流行の「企業価値を高めます」宣言

ウェブ制作会社、パンフレット制作会社、このあたりのいわゆるクリエイティブ系で定番なのが、

「御社の企業価値を高めます」

という謳い文句。

一見なんかやってくれそうですが、企業価値って何なのでしょうか?

「パンフレットを新しくしたら企業の価値が高まる?」

「ホームページを刷新したら企業の価値が変わる?」

なさそう…ですよね。

企業価値ってナニ?

結構使い古されてきた「企業価値」って一体なんでしょう。

「企業価値を高めます」と言っている会社自体がそれを説明できない感じもしますね。

では、wikipediaの説明を引用します。

企業価値(きぎょうかち、又は事業価値、エンタープライズ・バリュー)とは、企業が持つ有機的一体としての事業の価値を金額で表したものをいう。

法人の事業実体がつかみにくく、かつ、営む事業の特性に応じた評価が必要となることから、企業価値を一義的に決めることは非常に難しい。

だそうです。「事業の価値を金額で表したもの」というのがわかりました。ではその金額とはどのように算出するのか?

なお、一般的に企業価値の計算アプローチ手法としては過年度の蓄積を基礎とするコスト・アプローチ(清算価値法、修正簿価純資産法など)、将来の収益性を基礎とするインカム・アプローチ(収益還元法、ディスカウント・キャッシュ・フロー法など)、実際の売買市場で成立している類似企業の株価を基礎とするマーケット・アプローチ(類似業種比準法、マルチプル法など)の3種類が挙げられる。

なんだか難しい言葉が並んでいますが、ようは「企業が持つ価値を金額で表したもの」ということですね。企業の価値、ですから。

となると、巷のウェブ会社などが言う「企業価値」とは何でしょうか。たぶん「その企業の存在意義」みたいなところでしょう。略して存在価値を高める、みたいな。なので、企業価値。随分本来の意味からは離れました。というか、本来の意味を知らずに使っているんです。

そのため、ウェブサイトやパンフレットごときが効果ある、と都合のいい解釈ができるわけです。

「〜とは言えなくない」という商法

企業の存在価値を高めることを、本来の言葉の意味とは異なるにも関わらず「企業価値」とし、ホームページやパンフレットが「貢献しないとは言えなくない」と曲解を重ねる論法。金だけがかかる、意味のないブランディングを売る商売です。

ウェブ業界やコンサル、ブランディング企画会社やパンフレット制作会社などの「広報物制作」の会社がよく使う「〜とは言えなくない」という手法。

確かに今日、企業が商売をするうえで、ウェブサイトは重要です。しかしそれを作っても「企業の価値」が高まったどうかは誰も検証できません。つまり、責任を取る必要はないんですね。

「広報物」が会社の価値を高めてくれるならば、どこの会社も高まっているはずで、こういった論拠に乏しい理論を大げさに「企業価値が高まる」と言い切って売るというのも、なかなか滑稽な話です。

広報物を作りたいだけのポジショントーク

もし御社にどこかの営業マンが現れて「ウェブサイトを刷新することで企業価値を高め…」「会社案内やパンフレットは企業の価値を…」と言い始めたら。あるいはその会社がウェブサイトで恥ずかしげもなくそれを語っていたら。

相手にしないほうがいいでしょう。

広報物を作りたいだけの、ポジショントークですから。

いざ、こういう営業を会社の会議室で受けるとその気になってしまうこともあると思いますが、そういうときはこの記事を思い出してくれたら。ちょっと冷静になれると思います。

手書きで、コンビニでコピーしたようなチラシでも人気のお店には行列ができるように、ホームページやパンフレットを作っただけで「企業価値」を高めることはなりません。あくまでサポート、多少の手伝いにはなりますが、やっぱり大事なのはその会社の「中身」です。

神頼みや起死回生で広報物を刷新しよう、とは思わないでください。

そんなことで会社が変われるならば、世の中の会社の多くが倒産などせずに済んでいるわけですから。

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