ウェブ制作は専業への依頼が安全
集客に強いウェブサイトを作りたい場合は、ウェブサイト制作を専門にやっている会社に依頼するのが安全です。
では、安全でないのはどんな場合でしょうか。
それは例えば「パンフレット制作会社がホームページ制作もついでにやってる場合」。
ホームページとは、見た目は何となく作ることはできても、成果に結びつく制作となると話は別になってくるもの。
数字で会社を見極める
数字で見極めると判断しやすいです。
パンフレット制作の売上が5割以上、ましてや7~8割をしめている会社がホームページ制作を平行して行っている場合は地雷アラート。「セットで作れてお得、ブランディングに統一性が出る」という売り文句もありますが、お得だとか統一性というのは論点ずらしなんですね。
パンフとウェブの「統一性」というのは言うほど困難なものではなく、プロのウェブデザイナーならばパンフレットのトーンを継承して作ることは会社が異なっても困難ではありません。
コストパフォーマンスについてもさして変わらないでしょう。
売上のざっくりした割合は、ストレートにその会社に聞いてみることをおすすめします。
そもそも集めている人材がちがう
パンフレット制作が売上の多くを占める会社は、当然採用の段階で「パンフレットのデザイン経験豊富なデザイナー」を取ります。
逆に言うと、ウェブサイト専門のデザイナーはその会社には就職できないわけです、パンフレットが作れないから。
そもそもウェブ専門のデザイナー、ウェブおたくはパンフレットや会社案内の制作会社に応募などしません。多くのエンジニアは日々新しいIT技術をアップデートしキャリアアップに備えており、紙のパンフレットのスキルを上げている場合ではないのです。紙媒体自体が産業的に斜陽であるゆえ、デジタル路線のクリエイターはそのスキルを上げる必要は特にないんですね。あったとしても「できたらいい、一応覚えてはおきたいかも」くらいでしょう。
パンフレットの半ば専門会社にウェブ制作を依頼するのは「作ることはできるだろうけど、それは普段パンフレットを主にデザインしているデザイナー」がやったウェブデザインなんですね。日々ウェブサイトを専業で何本も作っている職人とはちょっと異なるわけです。
ここで言いたいのは、どっちのデザイナーが良いとか悪いという話でなく、「発注する企業側の損益を見た場合に、どちらの会社にウェブ制作を依頼するのが良いか」に論点を絞っています。
紙とWEB、実は全く異なるジャンル
パンフレットとウェブサイトのデザインは、そもそもレイアウトから考え方まで全て異なるもの。
まれにスーパーデザイナーが双方の媒体特徴をとらえ、マーケティングスキルを持ってウェブサイトのデザインができる場合もありますが、わりと「見た目は素晴らしいが集客できるかどうかだいぶ微妙」というのが本音。どうしても集客性や一般の導線、コンバージョン導線、滞在時間などクリアすべき要件がスルーされている模様。
特に進化の速いスマートフォンのウェブデザインについては、UI/UXが大きく関係してくるため、紙のデザイナーでは太刀打ちできない。
こう見ると、やはり「餅は餅屋」で、ウェブサイトについては、ガチのウェブサイト制作会社に依頼するのが最も安全です。
逆に、WEB会社にパンフは依頼しない
逆に、パンフレットについてはパンフレット専門店に依頼するのが確実。いまやオールドメディアの筆頭である古き良き紙媒体ですが、ここにも紙面展開においてプロの知識とセンスが必須となります。
ウェブサイト制作会社が「パンフレットもできますよ」という場合、単に受注単価を上げたいためなので気をつけましょう。ウェブデザイナーが紙媒体のデザインをすると無惨な仕上がりになることはよくあることです。紙媒体とウェブサイトというのは、同じ「デザイン」でも、野球とバレーボールくらい用意もルールも異なります。唯一「球技」という共通項があるくらい。
「電話回線とインターネットはセットがお得!」「電気とガスをまとめて契約すると割安!」なんてのとおなじには考えないでください。ウェブサイトも紙媒体も御社の売上や認知度を左右す大切な宣伝媒体ですから、くれぐれも「セット割」感覚でオーダーするのは避けましょう。
ひとつひとつ、専門店に相談し、その道のプロと共にカスタマイズしていくのが最も手堅く、また結果もつかみやすくなります。