たまに聞く「サイトマップ」なるもの
ウェブサイト制作に関わると「サイトマップ」なる言葉をよく聞くようになります。
制作会社と発注側の企業のやりとりや、実際の制作現場でもよく出てくるワードです。
今回はこの「サイトマップ」を解説していきます。
「サイトマップ」には2種類ある
いきなり衝撃的な話かもしれませんが「サイトマップは2種類」あります。
なのでややこしいわけですね。どっちのサイトマップの話かわかってないのと、誰しもが混乱するはず。
その2種類とは何か、そしてそれぞれの役割と特徴を見ていきましょう。
「HTMLサイトマップ」「XMLサイトマップ」
その2種類とは「HTMLサイトマップ」と「XMLサイトマップ」。
それぞれの特徴とは?
HTMLサイトマップ
これは「ウェブサイト内」にユーザに見えるかたちで存在するページです。
このページを設けているサイトとそうでないサイトがありますが「サイトの全ページ(もしくは主要ページ)を俯瞰できるもの」となります。
ページ数が多いサイトの場合、サイトマップのページにいってから見たいページにダイレクトに進む場合などに使います。あるいは、そのサイト自体がどんなコンテンツがあるのか把握したい場合にも有効です。
サイト内には文字通り「サイトマップ」という名称で存在します。
XMLサイトマップ
こちらはユーザーからは「見えない」かたちで存在します。
つまり、ウェブサイトのどこを探してもメニューとしては組み込まれていません。ではなんのために、そしてどこに存在しているのでしょうか。
まず場所ですが、ウェブサイトが保管されているサーバー内の特定のファイル内にあります。URLで言えば例えば「http://www.example.com/sitemap.xml」に存在します。
これは検索エンジン(GoogleやYAHOO、Bingなど)が「このサイトにはどんなページがあるの?」をチェックするために使っています。検索エンジンは人間のように目で表側のデザインや写真を見るのではなく、真逆の「裏側(ソースコード)」からサイトの特徴をつかんでいきます。その際の「全ページを把握する」ときにこのXMLサイトマップサイトマップをたどって、サイトの全貌をつかむんですね。
自社のXMLサイトマップサイトマップに関しては「Googleサーチコンソール」からチェックできます。不明な方は「Googleサーチコンソールとは?初心者向けに特長「5つ」を解説」をチェック。
「HTML=ユーザー向け」「XML=クローラー向け」
あえて明確に両者のちがいを書くとするならば、
HTMLサイトマップ=ユーザー向け
XMLサイトマップ=クローラー向け(=検索エンジンのこと)
以上となります。
※厳密には、HTMLサイトマップは世間一般に公開されている重要なページのひとつなので、検索エンジンはしっかり見てきますが、わかりやすい特徴としてまずは上記のイメージを持っておくと良いでしょう。
内部リンクが唯一の道すじ
普段、ウェブサイトやブログを見る時、テキストリンクがあっても普通に風景として見ていると思います。なんなら、踏まないように避けているケースも日常かもしれません。
しかし「サイトマップ」つまり「ユーザーそしてクローラー」という観点からいくと、内部リンク以上に重要なものはないと言えるほど、大きな役目を担っています。
検索エンジン=クローラーは、リンクがないと他のページにたどり着けません。そのページの存在を知ることなく、クロール(サイトの内容を知るための周回)を終えてしまうのです。これはSEO対策に大きな悪影響をもたらします。ウェブサイトは情報が充実していればしているほど。その評価は高まり、Google検索やYAHOO検索をした場合に「上位」に表示されるんですね。
しかしクローラーがページの存在を知らずにいると、そのサイトは「情報量が少ない、価値のないサイト/ページ」というジャッジが下されてしまうんです。
サイトを使うユーザーに関しても同じこと。内部リンクのテキストやバナーがなければ、そのサイトの他のページや情報を知ることなく他のサイトに行ってしまいます。
内部リンクのコツ
なお、内部リンクはなんでもかんでも貼ればいいとものでは決してありません。
《その文章やコンテンツからさらに深く物事を知りたいときに存在すること》
以上が重要となります。
そういった意義ある内部リンクの存在が、ユーザーと検索エンジンからの評価を高めることに繋がるからです。逆をすると、評価は下がります。
サイトマップを大切に
ウェブサイトの中では、一見とても地味な存在と言える「サイトマップ」。
しかし実は「2種類」あり、
そして「役割としては最重要のひとつ」
という解説をさせていただきました。
御社のサイトはいかがでしょうか…?
適切なサイトマップの作成を心がけ、ユーザーにも検索エンジン=クローラーに優しく、高い評価を得られるようなウェブサイトづくりをしましょうね。