SEOの「自称プロ」に気をつけろ

今回は「こういうSEO業者に気をつけよう」を書きますね。

まず、SEO対策(検索の上位表示対策)には「WEBコンサルタント」や「マーケター」「WEBディレクター」等の制作会社系の人たちに「自称プロ」がいます。

SEOにちょっと詳しくなると、お客に物知り顔でSEOの説明をするのですが、実際に彼らが話していることは「とても基本的なこと」あるいは「主観や予測」です。

プロなのに、なぜ「基本の話」かつ「予測」のレベルなんでしょうか…?

SEOはGoogleのみぞ知るブラックボックス

鍵穴のない鍵、ブラックボックスのイメージ

実は、SEOにおいて「どうすれば順位が上がるか」は、Googleしか知りません。もはやGoogleの人もよくわかってない可能性もあります。

外部にその仕組みは公開されていないため、世のコンサルタントたちは「Googleがこれまでに発した情報(twitterやブログ、カンファレンス等)をもとに予測を立てます。

SEOについてはGoogle本体から「これを守ろうね」というスターターガイドが公開されているのは業界では常識。スターターガイドと言いつつも、ここに書いてあることは長年変わらぬ本質的なことであり、ひとまずこれをきちんと守れるのであれば、上位掲出を狙うことはできるのです。

検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド》(Googleの外部サイトに飛びます)

問題は、SEOは他サイトとの競争でもあるので、自社の記事やWEBページがGoogleの標榜するガイドラインに沿っていても、それをもっと精度高く守っているWEBページが他にあれば、自社のサイトの順位は自ずと下の方になってしまうということ。

検索順位が下がって落ち込む人

そこで「どうすれば上位に表示できるのか?」ということになるわけですが、ここで世のSEOコンサルタントたちは過去のGoogleの動きやGoogle在籍のエンジニアらのtwitterなどの様子から「こうすれば良いのではないか」「このようなルールに変わったのではないか」という「予測」を立てます。

この「予測」はあくまで予測であり、確実なものではありません。と、いうことを一般企業のWEB担当者や社長は知らないわけで、WEB制作やマーケティング会議の場で、委託している会社のマーケター等があたかも全てを知っているかのように説明していることを鵜呑みにしてしまいます。

順位が下がったり、上がらない言い訳を専門用語を駆使して丸め込む営業もいるでしょう。実際には、いろいろやっても「わからない」ということが多いのもSEOそのものなのに、です。

SEOの奥義は、誰も知りません。どんなプロでも、Googleの内部のSEOに関わる部門(ウェブスパムチーム、品質管理チーム)などにいない限りはその仕組みを知りえないのです。

上位表示の実績を疑え

SEOの実績を疑い調べる人

ある程度SEOも慣れてくると、さまざまなキーワードで上位を取れるようにはなります。また、ときに分析しきれぬ挙動で上位に掲出されることも。

このような実績は確かにSEOの専門家を名乗る側には武勇伝になりますが、順位は常に、毎日入れ替わる。また、キーワードによって競争率も天と地ほどの差がある。

SEOの営業をしてくる会社や、WEB制作時にオプションでSEO対策をつけるか検討する場合、発注先の「実績」に惑わされないように注意です。容易な、誰も検索してないようなキーワード、コンバージョン(問合せや成約)に結びついてない意味のない1位のキーワードを、あたかも「輝かしい実績」として営業に使う会社があります。ブロガーもよくそのような手法で盛っています。

前段落でご説明したように、SEOの正解は常に有機的に変動し、しかもその全貌はGoogleから明かされません。強者は常に入れ替わり、Googleのガイドラインや非公開の「何か」に抵触した場合、一気にサイトは下落したり、ひどい場合は100位圏外に飛ばされます。

SEO会社には「成果報酬」と言って「TOP10表示出来た場合のみ、毎日◯◯円として月末に請求」などの仕組みを持つものもありますが、一体彼らがどんな施策で上位に上げているのかも注意が必要なんです。

ルール違反の「意図的な被リンク」によるSEO

違反SEOにレッドカードを出す人

例えば、外部で用意したサイトからリンクを貼って順位を上げるアンフェアな被リンク手法は現在でも横行していますが、そのようなドーピング施策はサイトには悪影響をもたらし、最悪検索順位から消されます。

SEOのために意図的に貼るリンクは、どんなものでも「自然」や「安全」ではないんですね。

世界最高峰のIT企業Googleがそれらを見て見ぬふりをしてくれたとしても、いつかGoogleから鉄槌が下る(検索から消される)危険を背負うのは、ビジネスとしては健全とは言えないでしょう。

迷った場合、Googleのガイドラインを見てもよくわからない場合は、まずは最もカンタンにできる基本的なSEO対策のセオリーから手をつけるのが確実です。

SEOは「契約内容」にも要注意

契約書のイラスト

なお、調子のいいSEO営業は、自社のSEO対策の「闇の部分」を伝えずに契約成立に持ち込もうともします。

ただでさえよく分からないSEOの話をされ、なんとなく思考停止のままダメ業者と契約してしまうのはよくある話。だいたいSEOの契約は1年ですから、毎月50万など、無駄金が流れ出ていく可能性だってあるのです。

御社はそんな被害に合わないよう、リスクヘッジをされてください。

そのあたりについては『SEO対策の契約で注意すべき「この内容」を見逃すな』をチェックし、リスク回避をしてください。